MDB有望市場予測レポート
「米粉」を公開

株式会社日本能率協会総合研究所 マーケティング・データ・バンクは、MDB Digital Searchの「MDB有望市場予測レポート」シリーズにて、
米粉市場を調査し、市場規模を推計しました。


※日本能率協会総合研究所MDB推計

■米粉市場概況


  • 2027年の米粉の市場規模は350億円となる見込み
  • 米粉とはうるち米やもち米などの米を細かく砕いて粉末状にしたもので、製菓、製パン、製麺等用途が広がっている
  • グルテンフリーの食材、小麦粉の代替品として注目を集める
  • 農林水産省は関連制度の整備、商品開発・製造能力強化の助成金によって米粉の普及を後押し
  • 米粉の認知度・理解度の向上、メーカーによる商品開発や供給拡大により市場は拡大見込み

米粉とは、うるち米やもち米などの米を細かく砕いて粉末状にしたものです。従来から上新粉・餅粉・白玉粉等の米粉が米菓や和菓子の材料として使われ、近年ではパン・洋菓子、揚げ物、パスタ、うどん等幅広い用途に米粉の用途が広がっています。米菓・和菓子メーカー、パン・洋菓子メーカー、製麺企業等の業務用に加え、一般家庭での利用も徐々に広がっています。

小麦粉等に含まれるグルテンはアレルギー反応や、腹痛・下痢・ガスなどの症状を呈する自己免疫疾患であるセリアック病を引き起こす可能性もあることから、世界的にグルテンを含まない「グルテンフリー」食材への関心が高まっています。米粉はグルテンを含まない食材であり、小麦粉の代替品として注目を集めています。アメリカやカナダの天候不順、ロシアのウクライナ侵攻を要因に小麦の価格が世界的に上昇したことに加え、エネルギーコストの上昇、円高によって輸入する小麦・小麦粉の価格が高騰していることも、小麦粉の代替品としての米粉利用を後押ししています。

農林水産省は米の消費拡大の取り組みの一環として米粉の普及を推進しています。2017年には、菓子・料理用、パン用など用途ごとに米粉の粒度、水分含有率等の基準を定めた「米粉の用途別基準」を公表しました。米粉メーカーによって異なっていた品質が統一されたことで利用がしやすくなったほか、商品に用途が表示されるようになり消費者の商品の選びやすさも向上しました。同時に「米粉製品の普及のための表示に関するガイドライン」を策定し「ノングルテン米粉第三者認証制度」を設け、グルテン含有に関する認証、表示の制度も整備しました。こうした取り組みや、農林水産省、米粉メーカー、原料米の生産団体などが設立した日本米粉協会による米粉の利用促進によって、米粉を利用する事業者・消費者の米粉の認知度、理解度は向上しています。

米粉メーカーは、パン用や洋菓子用など新たな用途に向けた米粉商品の開発や、炊飯した米を加熱により急速乾燥させたアルファ化米を製粉した米粉など製造技術の開発にも取り組み、供給を拡大しています。農林水産省は原料の米粉用米の生産を2030年に13万tまで引き上げる目標を掲げ、「米粉の利用拡大支援対策事業」として、メーカーの米粉商品の開発、米粉製品製造能力の強化等の取り組みを助成金によって支援しています。小麦粉の代替としての利用意向の高まり、メーカーの商品開発による用途の広がり、供給能力の増強によって米粉市場は拡大が見込まれます。

本調査では、家庭用および業務用の米粉を調査対象とし、国内メーカーの国内市場向け出荷金額を対象に市場規模を推計しました。

本調査結果の詳細は、JMAR が提供するリサーチプラットフォーム MDB Digital Searchに同レポートを収録し、ご提供しております。

 MDB有望市場予測レポートシリーズは、今後、成長が期待できる有望・注目製品/サービス/市場について、MDBが独自取材を実施し、取りまとめたオリジナルレポートになります。MDB有望市場予測レポートの概要はこちらをご覧ください。MDB Digital Searchをご利用いただくとすべての有望市場予測レポートがご覧いただけます。

<レポートの構成(計6ページ)>

1. 調査対象市場定義

2. 主要参入企業一覧

3. 市場規模・予測

4. 価格動向

5. マーケットシェア

6. 主要参入企業動向

7. 業界構造・ビジネスモデル

8. ユーザー動向
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