■海底ケーブル市場概況
海底ケーブルとは、国際通信や国際映像伝送など、海を隔てた場所間での通信を行うために海底に敷設されたケーブルです。光ファイバーケーブル、中継器、分岐装置等の海底装置と、給電装置、伝送装置等の陸上装置により動作します。
海底ケーブルは、1970年代に大容量の光海底ケーブルが登場すると、各大陸間を結ぶ海底ケーブルが複数敷設されるようになり、それに伴い国際通信における海底ケーブルの使用率が上昇しました。その後も技術革新によって海底ケーブルの容量や中継器などの機能が向上したことで、海底ケーブルは大量の信号を扱うことが可能になりました。衛星通信と比べて伝播時間が短いこと、拡張性が高く伝送容量の変更が可能であることも利点となり、現在では国際通信の99%を海底ケーブルが担っています。
1990年代後半から2000年代初頭にかけてはインターネットの急速な普及に伴い、海底ケーブルの敷設ラッシュが起きました。システム寿命は約25年であり、現在多くの海底ケーブルがリプレイス期を迎えています。現在利用されている海底ケーブルシステムの約4割は、今後10年以内に技術的に陳腐化するかサービスの終了を迎える予定となっており、海底ケーブルとして使用し続ける場合はリプレイスが必要になります。
新規敷設に関しては、世界的なクラウドサービスの需要増加やモバイルデバイスの普及、第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスの開始などによって通信需要が増加することで、拡大が予想されます。
海底ケーブル市場は、過去に敷設されたケーブルのリプレイス需要に加え、新規敷設向けの需要も高まっており、市場は今後も成長の見通しです。
本調査では、世界における海底ケーブルの敷設企業の受注額をベースに市場規模を算出しました。
本調査結果の詳細は、JMAR が提供するリサーチプラットフォーム MDB Digital Searchに同レポートを収録し、ご提供しております。
MDB有望市場予測レポートシリーズは、今後、成長が期待できる有望・注目製品/サービス/市場について、MDBが独自取材を実施し、取りまとめたオリジナルレポートになります。MDB有望市場予測レポートの概要はこちらをご覧ください。MDB Digital Searchをご利用いただくとすべての有望市場予測レポートがご覧いただけます。