■自動配送ロボット市場概況
自動配送ロボットは、物流拠点や小売店舗から目的地まで、各種荷物や商品を自律走行で配送するロボットです。現時点では、安全性の観点から完全自律走行は制限されており、オペレーターによる遠隔監視・操作体制のもとで運用されています。配送ドライバーの人手不足が深刻化するなか、Eコマースの普及により物流量が増加しており、自動配送ロボットの必要性が高まっています。
自動配送ロボットは、2010年代前半に米国で製品化されました。米国や中国では、関連法規の整備が進み、複数の地域で公道での自動走行が許可されています。実証実験などの商用化に向けた取り組みも進行中です。日本でも2023年4月に施行された改正道路交通法により、自動配送ロボットの公道走行が認められ、一部地域での自動配送サービスが始まっています。近年、AI 技術の進展によって自動運転技術が著しく向上し、自動配送ロボットの走行安全性が高まったことで需要が増加しています。また、電力を動力源とすることから、ガソリン車による配送と比較しCO₂排出量の削減に寄与する技術である点も注目されています。
今後は、量産化による本体価格の低下や、一人のオペレーターで管理可能なロボット台数の増加が進むことで、導入および運用コストの削減が期待されています。自動運転技術の発展と公道走行可能地域の法整備を背景に、自動配送ロボットの需要は今後も世界的に拡大し、2030年には市場規模が2,800億円に達すると予測します。
本調査では、自動配送ロボットの世界市場を対象に、数量は自動配送ロボットの累積稼働台数、金額は年間の販売金額を対象に算出しました。
本調査結果の詳細は、JMARが提供するリサーチプラットフォームMDB Digital Search(https://search02.jmar.co.jp/namdbds/top)に同レポートを収録し、ご提供しております。
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