
■HBM(世界)市場概況
HBMとは、DRAMの回路が形成された複数枚のダイ(パッケージ封入前のチップ本体)を積層した高帯域幅メモリです。各層はシリコン貫通電極と呼ばれる縦方向の配線で直接つながれており、高速なデータ転送を可能にしています。
GPUやASICなどの演算チップと共に1つのパッケージに実装されるのが特徴です。DRAMダイを積層して多数の入出力端子を備えることで、大量の演算を並列処理するチップが必要とする大容量のデータを高速に供給できる点が最大の優位性です。演算チップの近くに配置されるため配線距離が短く、データ転送の待ち時間や消費電力を抑えられます。
HBMは2014年に世界で初めて実用化され、当初は高性能グラフィックスやスーパーコンピューター向けに採用が進み、その後は世代を重ねるごとに積層数が増え転送速度が向上し、記憶容量が拡大してきました。2026年からは次世代規格のHBM4の量産・供給が本格化し、大容量化と高帯域幅化が一段と進んでいます。一方、積層・接合や放熱への対応など製造の難度は世代ごとに高まっており、旺盛な需要に対して供給が追いつかない状況が続いており、先端世代を中心に高い価格水準が続いています。
2022年以降は生成AIの普及とモデルの大規模化を背景に、AIサーバー向けの需要が急拡大しました。現在の用途はその大半がAIサーバー向けであり、科学技術計算や創薬等に使うHPC・ネットワーク向けがそれに次ぎます。世界の市場規模はデータセンターへの導入増に牽引され、2024年時点で180億ドルとなりました。今後は次世代品への移行やクラウド事業者が独自に開発するAI向けASICへの採用増が市場をさらに押し上げ、2030年には1,380億ドルに達すると予測されています。
本調査では、メーカーの出荷金額をベースに算出しました。
本調査結果の詳細は、JMARが提供するリサーチプラットフォームMDB Digital Search(https://search02.jmar.co.jp/namdbds/top)に同レポートを収録し、ご提供しております。
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