企業価値向上を推進するコンサルティング支援でMDBを活用
市場構造を捉え、根拠に基づく成長見通しで次の一手を描く

株式会社大和総研
コンサルティング本部 コンサルティング企画部 担当部長 主席コンサルタント 林 正浩
コンサルティング本部 コンサルティング企画部 主任 コンサルタント 齊藤 慎也


株式会社大和総研は、金融・資本市場の観点から企業価値向上に資する戦略を企画から実行まで伴走するコンサルティング支援を提供しています。
事業戦略を検討する際、市場性の確認や将来見通しを裏付ける根拠の整理が求められるため、同社ではそのプロセスでMDBを活用しています。
今回は、コンサルティング企画におけるMDBの活用方法を伺いました。

 

 

資本市場で評価される戦略を企画から実行まで伴走支援

——貴社の事業概要と、お二人のご所属、ならびにミッションについて教えてください。

齊藤:
大和総研には大きくリサーチ、コンサルティング、システムの3分野があります。

まずリサーチ部門は、シンクタンクとしての調査・分析を基盤に、情報発信や政策提言などを行っており、メディア出演も含めて対外的な発信を担っています。

次にコンサルティング部門は、林と私が所属しており、お客様の事業戦略の策定から実行までを一気通貫でご支援しています。具体的には、中期経営計画策定などの経営戦略領域に加え、M&A、ならびに非財務領域(人的資本、サステナビリティ、ガバナンスなど)まで、幅広く対応しています。

最後にシステム部門です。当社の売上の中でも大きな割合を占める領域であり、グループ会社の大和証券に向けたシステム開発・運用に加え、外部のお客様にも高品質なシステムサービスを提供しています。また、システム本部内には、生成AIをはじめとする先端技術の研究・開発を担う部門もあります。

これら3つの領域が相互に連携しながら、お客様へ価値を提供しています。

そのうえで、コンサルティング本部では「2030年ビジョン」を掲げ、資本市場の視点に立脚したシンクタンク系のコンサルティングファームとして、企業価値向上に資するソリューションの強化と事業規模の拡大に取り組んでいます。特に大和証券との連携は、当社の重要な強みであり、経営・事業戦略からM&Aの実行、非財務領域の高度化まで、連携を通じて総合的な支援を実現しています。

コンサルティング本部 コンサルティング企画部 主任 コンサルタント 齊藤 慎也 様

林:
当社の強みは、金融・資本市場の視座から企業価値を読み解き、資本市場で評価される戦略へと構造化・設計できる点にあります。企業活動は、実体経済に根ざしたリアルである一方、評価や期待によって動くバーチャルな側面も併せ持つ独特な世界です。だからこそ、金融・資本市場の評価軸から企業を捉える立ち位置は、当社ならではの視点であり、差別化ポイントだと考えています。

企業を取り巻くステークホルダーには、顧客、従業員、取引先などさまざまな主体がいますが、近年は投資家の影響度が一段と高まっています。そうした環境下では、「投資家からどう評価されるのか」を起点に、戦略・事業・組織の論点を組み立てていく設計が、実務上も強い推進力になります。

齊藤の説明にもあったとおり、当社にはシステム部門があります。金融・資本市場に立脚しながら、DXやシステム領域の議論まで行える体制を志向している点も当社の特徴です。お客様から「そこまでやっているのですね」と驚かれることも多く、独自性が伝わりやすい領域だと感じています。


コンサルティング本部 コンサルティング企画部 担当部長 主席コンサルタント 林 正浩 様

市場の全体像をつかみ、解像度を上げるためにMDBを活用

——調査が必要なタイミング、MDBの利用シーンはどういうときが多いですか。

齊藤:
コンサルティング本部では、業種・業界を問わず幅広いお客様をご支援しています。そのため、調査すべき範囲が広く、MDBのサービスを活用して効率的に情報収集を進めています。

林:
一般的なコンサルティング会社では、サービス業・金融業といった業界別に組織を区切り、各業界のエキスパートを配置するケースも多いと思います。一方で私どもは、どちらかというと機能別、例えば人事、経営企画、ガバナンスといった領域に強みを持っています。そのため、特定業界に閉じずに業界横断で、経営の機能を軸に、企業価値向上を支援する体制をとっています。

齊藤:
多様な業界のクライアントをご支援しているため、市場理解が十分でない場合には、まず市場の全体像を把握し、論点の解像度を高める調査から入ります。概況は、MDBで独自に作成されたレポートで押さえ、追加の検証が必要な場合はリサーチを依頼しています。

私自身の使い方でいうと、まずはレポートから入ることが多いですね。例えば宇宙産業のように、こちらが業界の前提をまだ持てていない領域でも、「MDBトレンドレポート」を読むと、産業がどのような座組みで動いているのか、どの国で研究が進んでいるのか、主要なプレイヤーは誰かといった点から、全体の構造を把握できます。

その他は、リサーチをご相談するパターンです。レポートで全体像を押さえたうえで、論点を絞って深掘りしたいときや、仮説の根拠を揃えたいときにお願いしています。

また、M&Aの業務ではバリュエーション(株式価値・企業価値・事業価値の評価)というプロセスがあります。バリュエーションでは、市場環境や成長ドライバーといった今後の見通しを、どれだけ解像度高く押さえられるかが、ポイントになります。予測に関して、信頼できる情報を押さえながら、根拠を積み上げ、評価の妥当性を高めていきます。

 コンサルティング本部 コンサルティング企画部 主任 コンサルタント 齊藤 慎也 様

日常的にアンテナを張る
MDBで知見を蓄え、提案の引き出しを磨く

林:
私自身は、企業価値評価の実務を担当していたのが、今から15年ほど前になります。当時は、業界の知見を深めたいときには、まずMDBのライブラリにアクセスしていました。

——貴社は2000年からMDBを継続してご利用いただいていますね。

林:
そうですね。MDBさんには25年近くお世話になっています。長いお付き合いの中で、セミナーにもよく参加しました。

少し懐かしい話ですが、以前はお客様先への訪問の帰りにライブラリへ立ち寄ることもありました。緊急の調べものを片づけるというより、館内を歩きながら資料を眺めたり検索したりして、情報に触れておくという使い方です。
そうして頭の片隅に残った断片が、後日お客様との会話の中でふとつながり、提案の引き出しとして効いてくるときがあります。

最近は、アンテナを張る目的で、レポートを活用する場面が増えました。この業界を調べる、となってから動くのではなく、普段から定期的に情報が届くため、日常の中で外部環境の動きや各業種のトピックを自然に追うことができます。「生成AI Watch」や「カーボンニュートラル GX Watch」などは定期的にダウンロードしています。

あとは技術トレンドを見るときにもMDBを活用しています。テクノロジーの進歩が現状どこまで進んでいるのか、これからどう動くのか。
MDBには、技術領域を含めた幅広い情報が体系的に整理されており、実務上活用しやすいと感じています。
技術や研究開発、いわゆる技術ロードマップの話が出てきたときは、まずMDBを活用するようにしています。

コンサルティング本部 コンサルティング企画部 担当部長 主席コンサルタント 林 正浩 様

複数の情報源を掛け合わせる
MDBを活かした最適な組み合わせで精度を高める

——さまざまな調査ツールをご利用だと思いますが、使い分けの考え方はありますか?

林:
速報性の高いツールもありますし、深掘りに向く情報源もあります。正直、厳密に「これはこれ」と切り分けているというより、ほぼ同時並行でそれぞれを活用しています。

スピード重視でまずたたき台を作ることもあれば、MDBのライブラリで付箋が貼られた書籍を読み込み、データを確認して裏取りする作業が必要になることもあります。こうしたさまざまな調査ツールを併用し、その都度、最適な組み合わせを作っています。

齊藤:
私も同じ感覚です。複数のソースを突き合わせて矛盾がないかを確認しながら、こちらの仮説や論点に沿って、根拠を組み合わせていくことが多いです。
コンサルティング本部 コンサルティング企画部 
主任 コンサルタント 齊藤 慎也 様
林:
生成AIも、もちろん利用しています。かなりのところまで精度が上がってきていますね。

齊藤:
私は生成AIを、まず「柱づくり」に使っています。感覚としては、最初に目次を立てるイメージです。大項目・中項目が固まると、次は細部の情報を取りにいく必要が出てきます。そこでMDBの情報が効いてくる、という流れです。
生成AIで仮説を立てたうえで、関連情報の整理や追加調査について、MDBの知見を参考にすることで、検討の質を高めています。
林:
こちらで生成AIを使って、ある程度当たりを付け、仮のエビデンスも揃えたうえで、「この方向性で合っているか」、「このソースを使って良いか」をチェックしてもらう。今後はそうしたオーダーも増えてくるかもしれません。

生成AIは便利な一方で、エビデンスの確認やプロンプト設計を自分で担う必要があります。その点、MDBは対面で要望を伝えると、経験のある情報コンサルタントが「こういう情報源もありますよ」と、ソースの当たり方まで含めて提案してくれます。

こうした対話型の情報収集の良さは、最近は少し忘れられがちかもしれません。MDBさんには情報コンサルタントがいて、やり取りを重ねながら一緒に情報の取り方を組み立てていけるという意味で、情報コンサルタントと対話しながら整理できる点は、実務上有用だと感じています。生成AIと組み合わせて活用すると、より効果的だと感じています。

——MDBを活用する中で感じるメリットを教えてください

林:
情報コンサルタントは、やはり対応が早いですね。私が利用したときだけかもしれませんが、レスポンスが速くて助かりました。「取りあえず方向性だけでも教えてください」といった依頼でも、手応えのある答えがきちんと返ってきます。その点は実務を進めるうえで助けられる場面が多いと感じています。

MDBは技術領域の情報も取り回しが良い印象があります。近年はR&Dの現場においても、採算性や事業性がより強く問われるようになっており、必要な情報を素早く押さえ、分析しながら動けるかどうかが重要になっています。そうした意味で、メーカーの方とは相性が良いのではないでしょうか。

また、予測の話とも関連しますが、実務では過去の情報が必要になる場面も少なくありません。提案は将来予測だけでは成立せず、「過去にどうだったのか」、「さらにその前はどうだったのか」といった事実を根拠として示すことが求められます。そうしたレガシーな情報にもすぐアクセスできる点も、価値だと考えています。

情報を力に、選ばれ続けるコンサルティングファームへ

——最後に、今後の展望についてお聞かせください。

林:
当社のクライアントは業種が多岐にわたっています。そうした中で、「まずはMDBに相談すれば、必要な情報を押さえて議論を前に進められる」という安心感があることで、提案の設計自由度が広がります。

これまで接点のなかった領域であっても、MDBに相談すれば、短時間で議論の土台を組み立てられます。そこが大きな価値だと感じています。

齊藤:
そうですね。私たちは、金融・資本市場の視点から、お客様の企業価値向上に伴走することを基本に据えています。具体的には、中期経営計画の策定支援に加え、アドバイザリーにとどまらない実行支援、さらには非財務領域まで含めて幅広く取り組んでいます。

ソリューションありきで進めるのではなく、経営層と向き合いながら、その企業にとっての本質的な課題は何かを見極める。MDBのサービスも活用しながら必要な知見を確実に蓄積し、その成果をアウトプットとしてお客様に還元していく。そして、分析で終わらせるのではなく、実行まで伴走する。

そうした積み重ねを通じて、シンクタンクとしての強みを活かしながら、お客様から選ばれる存在であり続けたいと考えています。

コンサルティング本部 コンサルティング企画部  
(左から)担当部長 主席コンサルタント 林 正浩 様 / 主任 コンサルタント 齊藤 慎也 様  
 

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