組織的な情報収集基盤であるナレッジデスクとMDB活用で、「情報を価値に変える」組織づくり

ニッセイ情報テクノロジー株式会社
コンサルティング事業推進部様

ニッセイ情報テクノロジー株式会社では、コンサルティング提案の質を高めるうえで欠かせない情報収集を、「ナレッジデスク」チームを中心とした組織的な支援機能として整備しています。同社では、MDBを活用することで、必要な情報を幅広く、かつ信頼性高く収集できる体制を築き、コンサルタントが提案設計や顧客への価値提供に注力できる環境づくりを進めています。
今回は、MDBの活用方法と、コンサルティング提案を支える情報収集の仕組みについて伺いました。

 

 

組織的な情報活用で、コンサルティング品質の向上を支援

——貴社の事業内容と、部署のミッションについて教えてください。

ニッセイ情報テクノロジー株式会社は、1999年、日本生命グループのIT戦略を担う会社として設立されました。現在は、「Life Industry IT のリーディングカンパニー」というビジョンを掲げ、保険・共済、年金、ヘルスケア領域を中心に、コンサルティングからシステム開発/運用、BPOに至るまで幅広くサービスを提供しています。

コンサルティングサービスについては、「保険を中心とした金融業務・ITノウハウ」と「独自のコンサルティング・BAメソッド」の両輪で、事務・システムを一貫し、事業戦略/IT戦略の立案から戦略の実装/システム運用まで、幅広く支援しています。
保険や年金といった特定領域の高い専門性で、お客様の実務に深く入り込み、寄り添いながら課題を解決していく伴走型のサポートを行っています。

コンサルティング事業推進部は、全社のコンサルティング事業拡大と事業基盤の強化を推進することをミッションとしています。全社におけるコンサルティング事業戦略の策定・運営を担うとともに、コンサルタントに対するナレッジ提供や人材育成に取り組んでいます。こうした取り組みの一つとして「ナレッジデスク」を設置しています。これは、コンサルタントの提案活動や調査・分析業務をナレッジ提供の側面から組織的に支える仕組みです。ナレッジデスクは、主に三つの機能を担っています。
一つ目は市場動向やトレンド情報をキュレーションし、社内のコンサルタントに発信することです。二つ目はリサーチ会社と連携し、コンサルタントから寄せられる個別の調査依頼を支援することです。そして三つ目は、社員のナレッジをレポートやコラム集として社内外に発信するとともに組織としての知的資産を蓄積していくことです。

MDB導入の決め手は情報の網羅性と信頼性

——MDBを導入し、組織的なリサーチ支援体制を構築する前は、現場ではどのような課題を感じていたのでしょうか。また、MDB導入の決め手は何だったのでしょうか。

以前は、提案や案件遂行に必要な情報収集は、コンサルタントが個々に行っていました。しかし、このような進め方では、調査の網羅性や情報の信頼性について十分な確信を持ちにくいという課題がありました。 特に、Web検索で得られる情報には信頼性の限界があり、必要な情報に到達できない場合、それが検索手法の問題なのか、あるいはそもそも情報が存在しないのかを判断することが難しいという側面もありました。その結果、情報収集に多くの時間や工数を要してしまう状態が生じていました。

こうした課題を受け、外部情報の調査・収集機能を組織に集約する形で「ナレッジデスク」を立ち上げました。その際に、プロのリサーチ会社と連携して、効率的かつ安定的に情報収集できる体制を構築しようということになりました。

MDBのサービスを導入したのもそのころです。 MDB活用を決めた最大の理由は、情報の網羅性と信頼性の高さです。MDBでは、公知情報が幅広くカバーされており、かつ、その情報の出所が明確であり、信頼性が担保されているので、安心して利用できます。特に価値を感じているのは、自社だけではアクセスしにくい有料の専門レポートや、特定業界 に関する記事までを調査対象に含め、提案してもらえる点です。個別のリサーチ会社が発行する高価な レポートも閲覧できるだけでなく、事前にリサーチ担当の方が該当情報の掲載ページまで確認してくれるため、効率的に必要な情報へたどり着くことができます。



MDBを活用した情報収集体制と、提案力向上

——具体的な調査の流れについて教えてください。

当社のコンサルタントであれば所属を問わず、いつでもナレッジデスクへ調査依頼ができる「調査リクエスト」という仕組みがあります。
調査依頼を受けた際には、まずナレッジデスクでヒアリングを行います。
調査の背景や目的、最終的に求められるアウトプットを整理し、調査テーマの設計から着手します。
そのうえで、MDBを含む外部リサーチ会社の利用と社内対応のいずれが適しているかを判断し、調査を進めます。

MDBは主に、マーケット情報を俯瞰的に収集したい場合によく活用しています。調査内容としては特定の業界動向、最新テクノロジーの活用状況、他業界の先行事例、といったものが多いですね。
MDBのリサーチャーの方はレスポンスが非常に早く、こちらの意図を汲み取った結果を返してくれるため、自分たちだけで調査するよりもスピーディーかつ精度の高い結果が得られています。いまでは心強いパートナーの一つになっています。

——MDBの活用によって生じた変化や効果はどんなことがありますか。

主に、社内風土、サービス品質、生産性の観点で変化がみられています。

まず、社内風土の面では、「調査が必要な際は一人で抱え込まず、まずナレッジデスクに相談してみよう」という流れが定着しました。あわせて過去の調査結果を社内ポータルで共有し、誰でも閲覧できるようにしたことで、同じテーマの重複調査が減り、組織全体のナレッジが効率よく蓄積されるようになりました。

次に提案面では、客観的な市場データや他社事例をエビデンスとして活用することで、提案の説得力が高まっています。MDBを活用しながら、市場動向や競合企業の取り組み、周辺業界の変化まで含めて情報を収集‧整理することで、お客様を取り巻く環境を俯瞰的に捉えた提案が可能になっています。

また、生産性の面でも大きな変化があります。情報収集の効率が高まったことで、コンサルタントは情報を探す時間ではなく、得られた情報をどのように活用し、提案価値につなげるかに、より多くの時間を割けるようになりました。

加えて、「どこまで調査すべきか」という判断もしやすくなりました。十分な調査を行ったうえで「現時点では該当する事例は確認できない」と根拠をもって説明できるため、提案の確からしさも向上しました。結果として、見つからない情報を探し続けるのではなく、次の打ち手の検討に時間を充てられるようになっています。
このように、コンサルタントとして本来注力すべき戦略立案や調査・分析に、より多くの時間を割けるようになりました。情報収集にとどまらず、付加価値の高い思考や意思決定支援に集中できるようになった点は、MDB活用の大きな価値だと感じています。

AI時代に求められる情報活用とコンサルティングの価値

——生成AIが急速に普及していますが、MDBと生成AIの使い分けはされていますか。

ナレッジデスク内では、生成AIも活用しています。その用途は、主にWeb上の公開情報を収集・整理するための初期探索として使い分けています。 一方で、生成AIによる情報収集には、網羅性や信頼性の面で一定の制約があると考えています。
その点、MDBのリサーチでは、Web上には公開されていない有料の専門レポートや記事まで含めた有償情報を提供いただけるため、より網羅的かつ信頼性の高いリサーチが行えます。これはMDBならではの強みだと感じています。

このように、AIによるスピーディーな初期探索と、MDBによる網羅的かつ専門機関ならではの高いリサーチを組み合わせることで、情報収集のスピードと質の双方を高いレベルで両立していきたいと考えています。

——最後に、今後の展望についてお聞かせください。

情報が溢れ、AIによって誰もが容易に答えにアクセスできる時代において、コンサルタントに求められる価値は大きく変わってきています。信頼性の高い情報から、本質的な示唆を導き出し、それをお客様の課題に結び付け、さらに意思決定につながる提案へと昇華できるかどうか重要になってきています。
こうした「情報を価値に変える力」こそが、これからのコンサルタントの競争力になると考えています。

私たちは今後も、MDBのような信頼できる情報基盤を活用しながら、情報収集から活用・提案に至るまでの質をより一層高めていきたいと考えています。
コンサルタントがより機能発揮できる環境を整えることで、コンサルティング全体の価値向上につなげていきたいですね。

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