技術ロードマップ策定におけるマーケティングリサーチのポイント
1.技術ロードマップ策定におけるリサーチの重要性と課題
技術ロードマップ策定時には、将来の予測や今後の課題、顧客ニーズを把握するリサーチが必須になります。
中長期的に技術がどのように変化していくのか、社会や技術の課題がどのように変化するのかを把握するためには、マクロ環境を確認するPEST分析など、大きな視点から状況を捉える必要があります。
将来の社会課題、業界の課題を捉えることで、自社の技術を活用した具体的な解決策を先回りして提案することが可能になります。こうした提案は、社会的なインパクトを生み出すことにもつながります。
顧客ニーズの把握は技術のシーズだけでなく、市場ニーズも踏まえて検討していくことが重要です。技術の重要度は、技術的な優位性や特性だけで決まるものではなく、市場における需要の有無や規模を含めて総合的に評価することが求められます。
技術ロードマップの策定にはさまざまな情報が必要になりますが、リサーチを進める過程で以下のような課題に直面するケースがあります。
1-①マクロ環境分析えが不足のまま今までの事業の積み上げで策定している
自社の強みや事業部が保有する技術を積み上げてロードマップの資料を作え成するものの、「この方向性でよいのだろうか」と悩み、手が止まることが多いと、よく聞きます。
その背景には、既存技術の延長線上で検討が進み、開発計画や年度計画と大きく変わらなえい内容になってしまう点が問題となります。
将来のニーズに合わせて新たな方向性を検討するためには、現在の技術の積み上げだけでなく、将来から逆算して求められる技術を考える視点を持つことが重要です。
1-②将来予測情報の不足・不確かな情報での取り組み
将来から逆算して技術ロードマップを検討するためには、将来起こりうる社会や市場の変化を整理した将来予測情報が必要です。
信頼性の高い未来予測データや将来予測レポートが有用ですが、こうしたレポートは1冊数十万円と高額であることも少なくありません。また、検討方針が偏らないよう複数のデータ・レポートを買うとなると、取捨選択の手間もかかります。
そのため、Web上の無料情報のみでリサーチを進めた場合、「将来に関する重要な意思決定を無料情報だけで判断してよいのか」という不安を感じるケースもあります。
1-③技術ロードマップ策定では調査対象が広く、リサーチリソースが不足する
将来どのような技術が求められるのかを検討するためには、社会課題、顧客ニーズ、技術動向など、幅広い観点からリサーチを行う必要があります。
その結果、リサーチすべきテーマが多岐にわたり、「何から調べればよいのか分からない」、「リサーチが追いつかない」といった課題が生じることがあります。
また、今後開発を想定している技術が複数の業界で活用される可能性がある場合、それぞれの業界について市場動向や競合状況をリサーチする必要があります。そのため、時間や予算などのリソースが不足するケースも少なくありません。

2.技術ロードマップ策定において調べるべき5大情報
技術ロードマップ策定のためのリサーチとして、5つの情報源を順に確認することをおすすめしています。
まず、官公庁の資料を確認します。法規制や政策、社会課題など、国全体の方向性を把握することができます。
次に、業界団体の資料です。業界ごとのロードマップや需給予測が示されていることが多く、業界としてどのような将来像を描いているのかを理解することができます。
続いて、調査会社のレポートです。市場規模や研究開発動向、将来予測などが分析されており、今後の技術や市場の方向性を体系的に把握するための重要な情報源となります。
さらに、シンクタンクや金融機関のレポートです。アナリストが市場や技術の動向を分析し、今後の戦略や成長分野について示しているケースがあります。
最後に、業界新聞や専門誌です。現在の研究開発動向や企業の取り組みなど、最先端の状況を把握することができます。
このように複数の情報源を組み合わせて確認することで、マクロ環境から最新の技術動向までを立体的に把握でき、技術ロードマップの方向性をより具体的に描くことができます。

3.技術ロードマップ策定におけるリサーチ課題を解決するMDBの支援体制
技術ロードマップ策定においては、技術の進展に関する情報をはじめ、マクロ環境や将来のトレンドなど、技術をとりまくさまざまな情報を収集する必要があります。
しかし、信頼性の高い情報を収集するには相応の時間を要します。
官公庁の調査資料、業界団体のデータ、調査会社のレポート、専門誌など情報源が多岐にわたり、必要な情報がどの資料に掲載されているのかを探し出すだけでも一定の工数がかかります。
また、調査会社のレポートは1冊あたり数十万円と高額な場合があり、業界誌も年間購読が必要となるケースがあります。
対象とする技術の用途が多く、複数の業界をリサーチする必要がある場合、業界ごとに高額なレポートを購入し、複数の業界誌をそれぞれ年間購読することは、時間と費用の両面で大きな負担となります。
こうした課題を解決するために、MDBでは主に3つのサービスを提供しています。

3-①情報コンサルティングサービス
情報コンサルティングサービスは、リサーチの専門家である「情報コンサルタント」がお客様に代わって情報収集を行い、迅速に必要な情報をご提供するサービスです。
情報コンサルタントにリサーチをご依頼いただければ、情報源の選定から資料の収集・準備まで一貫して対応いたしますので、業務の効率化が図れます。
また、リサーチのプロが信頼性の高い情報源を見極めたうえで情報を提供しますので、土地勘のない領域で、情報の信憑性を判断するのが難しい、といったケースにおいても、お役立ていただけます。
3-②MDBライブラリ
MDBのライブラリには、調査会社のレポート、業界団体資料、官公庁の報告書、専門誌などが体系的に揃えられています。技術ロードマップ策定を検討するお客様は、実際に資料を手に取り、必要な情報を横断的に確認することができます。
ライブラリには50万点以上の資料が所蔵されており、多種多様な業界に対応しております。複数の情報源を見比べて、偏りの少ない、精度の高いリサーチを行うことが可能です。
複数名で資料をご確認いただけるレンタルルームも用意しており、将来予測レポートを確認しながら技術ロードマップ策定のミーティングを行うこともできます。
ライブラリは、インプットからアウトプットまで行えるワークスペースとなっています。
3-③MDB Digital Search
MDB Digital Searchは、調査レポート・専門誌などの紙媒体の資料や一般的なWeb情報、MDBのオリジナルコンテンツなど、MDBが収集・整理してきた多様な情報源をクイックに検索できるデータベースです。
インターネットに接続したPCやスマホから24時間どこでも利用できますので、リサーチのPDCAを素早く回し、技術ロードマップ策定を効率的にサポートすることが可能です。
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まとめ:用途探索は初期段階で効率的に行うことが重要
技術ロードマップでは、自社の技術や強みを整理することはもちろん、その技術がなぜ重要なのか、どの方向で進展させるべきかを検討する必要があります。
その際、バックキャスト、つまり将来から逆算する考え方も取り入れながら、技術の積み上げと将来からの逆算の両方の視点で方向性を定めていきます。
技術ロードマップ策定には、信頼できる将来予測データを活用しながら、社会課題や市場の変化を踏まえて検討していくことが求められます。
そして、ロードマップは作って終わりではありません。毎年、将来予測を更新するリサーチを継続し、議論を続けていくことが重要です。
変化の激しい時代では、注目される技術や市場環境も変化していきます。
技術ロードマップを血の通った「生きた計画」として運用し、目指す未来に向けて研究開発を進めていきたいと考える企業も少なくありません。MDBでは、こうした取り組みを「情報収集の時間効率化」、「調査レポート等の購入費の効率化」、「信頼性の高い将来予測情報の提供」の側面からご支援しております。
皆様の技術ロードマップ策定のためのリサーチを、サポートする体制について、お気軽にお問い合わせください。
動画ではこの記事の内容をより詳しく解説していますので、ぜひご視聴ください!