■パワーアシストスーツ市場概況
・2023年度の国内のパワーアシストスーツ市場は約8,000台
・歩行訓練を補助する「自立支援型」と重労働を補助する「作業支援型」に大別される
・ベンチャー企業により2014年に本格的に市場が立ち上がった開発途上の製品
・2018年後半に低価格の新製品が投入され、市場拡大が見込まれる
パワーアシストスーツは、高齢者に多い歩行障害や、脳卒中患者などの歩行訓練を補助する「自立支援型」の製品と、 介護現場における移乗介助(ベッドから車椅子など、被介護者の移動を助ける作業)や、工場や倉庫における運搬作業など、作業員の重労働を補助して身体的な負担を軽減する「作業支援型」の製品に大別されます。
大学発ベンチャーのサイバーダインが、歩行障害がある人の歩行訓練を目的に開発した製品がパワーアシストスーツの製品化の先駆けです。一般の健常者が装着する製品は、2014 年にサイバーダインと、やはり大学発ベンチャーのイノフィスから、介護などの作業支援を目的にした製品が発売されました。また、パナソニック発のベンチャーであるATOUNもパワーアシストスーツの事業拡大を開始、これにより、2014年に市場が本格的に立ち上がりました。
2016年度に、介護ロボットの導入を助成する厚生労働省の支援事業が実施されたことにより、パワーアシストスーツを購入する介護・福祉施設が急増しましたが、2017年度はその反動から需要が大きく落ち込みました。開発途上の段階にある製品であることから、幅広い分野に普及するまでに至っていませんが、労働者の高齢化や人材不足から、介護の現場、重量物を上げ降ろしする作業が多い工場、倉庫、建設現場などパワーアシストスーツに対する潜在ニーズがあります。2018年の後半に主要メーカーから価格を引き下げた新製品が投入されていることから、2019年度には販売台数が大きく伸びると予測されます。
本調査では、パワーアシストスーツの国内の市場規模を調査しました。本調査結果の詳細は、JMAR が提供するリサーチプラットフォーム MDB Digital Searchに同レポートを収録し、ご提供しております。
MDB有望市場予測レポートシリーズは、今後、成長が期待できる有望・注目製品/サービス/市場について、MDBが独自取材を実施し、取りまとめたオリジナルレポートになります。MDB有望市場予測レポートの概要はこちらをご覧ください。MDB Digital Searchをご利用いただくとすべての有望市場予測レポートがご覧いただけます。