■音声認識システム市場概況
・2023年度の音声認識システムは約1,010億円。
・音声認識システムは、企業向けの人間の発話音声などをテキスト化するシステム。
・深層ニューラルネットワーク技術により音声認識率が大幅に向上、先行して導入が進むのはコールセンター。
・音声認識技術を含むAI技術を用いた製品開発が進み参入企業が増加。
調査対象の音声認識システムは、人間の発話音声などをコンピューターに認識させ、テキスト化するために用いられるシステムで、音声認識エンジンを用いたソフトウェア、そのソフトウェアを用いてネットワークを介して提供するクラウドサービスで、主に企業向けとして利用されているものです。
音声認識はコンピューターが普及し始めた1970年代から注目され研究開発が進められてきた技術です。対象となる音声データと音声認識エンジンに登録されている語彙とのパターンマッチングにより該当する文字に変換する仕組みであることから、登録されている語彙を増やすことで音声認識率を高めることができます。それを実現するためには、大量の語彙をパターンマッチングするために必要な処理量に対応するIT機器スペックが必要となることなどが障壁となり、音声認識の普及が進みませんでした。
2010年に深層ニューラルネットワーク技術の実用化が進み、音声認識技術にも採用され始めたことで、従来の手法と比較して音声認識率が大幅に向上し、音声認識システムの活用が本格化してきています。
音声認識率向上を受けて音声認識システムは、ニーズが高まっています。導入が先行しているのはコールセンター業務です。人手不足問題への対応や業務効率化のため、音声認識技術を活用する動きが進んでいます。オペレーターが受けた通話内容を入力する際の入力支援や、通話音声のテキスト化と要約作成、テキスト化された内容を参考に関 連するFAQを表示するといったソリューションが導入されています。また、音声認識技術を含むAI技術の研究開発と製品/サービス化を進める企業が増え参入企業が増加しています。
本調査では、音声認識システムの市場規模を推計いたしました。本調査結果の詳細は、JMAR が提供するリサーチプラットフォーム MDB Digital Searchに同レポートを収録し、ご提供しております。
MDB有望市場予測レポートシリーズは、今後、成長が期待できる有望・注目製品/サービス/市場について、MDBが独自取材を実施し、取りまとめたオリジナルレポートになります。MDB有望市場予測レポートの概要はこちらをご覧ください。MDB Digital Searchをご利用いただくとすべての有望市場予測レポートがご覧いただけます。