注目審議会からビジネスモデルの先取りしよう ~ビジネスを成功に導くための視野/視点の拡げ方~
<本コラムの紹介>
ビジネスを成功に導くためには、「いかに視野や視点を拡げていけるか」が極めて重要である。といっても、それほど簡単な話ではないことは皆さまもご存じの通りである。そこで本コラムでは、その方法論について、様々な考え方をお伝えしながら、紐解いていくことを目的としている。「他では読めない内容」となっているので、是非お楽しみいただきたい。
令和から考える2050年トレンド
元号が「令和」に変わった。この言葉の響きは評価される向きが多いようだ。
令和替わりを受けて、皆様の所属先では何か「新しい」ことを始めておられるだろうか。元号の変化…、昔から元号が変わった後には、いろいろな出来事が起こるとされている。良い出来事がたくさん起こってくれるとよいのだが…。
ちなみに、MDBはこの2019年で丁度、50周年である。半世紀というのは、なかなか隔世の感がある。思えば、調査トレンドも時間と共に随分と変化してきた。
例えば…
・四方八方戦略→成長産業注視策へ
・同業徹底探索→異業種徹底探索へ
・大市場探索→隙間探索へ
・国内市場→グローバル市場→国内+グローバルへ
詳しくは今後も紐解いていくのだが、令和の時代は、「他社が捨てた市場を呼び覚ます」「日本での成功が世界につながる」といったことがキーフレーズになる予感がする(本コラムで追々お届けしていくので、どうかお楽しみに…)。
注目しておきたい審議会
ビジネスの先を考える上では、少しレンジの長い報告書を見る癖をつけるのが有効だ。MDBのお客様においては、「2030年、40年、50年の社会トレンドを調査する」という1つの流行りがある。
事業を検討する上でのオプションは大いに越したことはない。世の中、情報が多すぎるという話もあるが、複数の未来想起のアイデアを押さえながら、「自分たちはこう考える」という形まで持っていきたいところだ。これができる企業が勝つ時代…である。
本連載では毎回、「これは見ておきたい!」という情報源を取り上げていくのだが、今回は「産業構造審議会2050経済社会構造部会」をご紹介しておく。同部会においては、日本のこれからについて活発な議論が展開されている。今後注視されていかれることを、おすすめしておく。
■Forbes「The Midas List-The Best Dealmakers In High-Tech Venture Capital 2019-」
URL:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/2050_keizai/index.html
2019年5月の分科会では、「第四次産業革命に向けた産業構造の課題と方向性」という資料が配布されている。
URL:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/2050_keizai/pdf/006_04_00.pdf
URL:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/2050_keizai/pdf/006_05_00.pdf
マークアップ率(製造コストの何倍で製品を販売できているのを示す指数)関連の議論がなされている点が興味深い。ビジネスにおいては、「儲けの仕組み」という名の「ビジネスモデル」の構築が重要である。このような報告書で、大きな方向性を掴むということが、「先取り」につながるのだ。
ちなみに、今までの常識ではなかなか捉えきれない「産業構造」の変化が、今後待っているような気がしてならない。
次回予告
今回はここまで。次回も、注目しておきたい「未来情報源」をご紹介していく。引き続き、ご覧いただければありがたい。