Z世代のライフスタイル・購買行動は?調べ方を徹底解説!
団塊の世代やゆとり世代、ミレニアル世代など、「○○世代」は、同じ時代に生まれた人たちをまとめて表現する言葉です。それぞれの育った時代背景が異なるため、世代が変われば、価値観や考え方も大きく異なります。
マーケティングや商品開発をされている方のなかには、特定の世代が何を求めているのか、何をきっかけに商品を買うのか、といった情報を積極的に収集されている方も多いかと思います。
今回のコラムでは、一般的に、1990年半ばから2010年代生まれの世代を指す「Z世代」に注目し、ライフスタイル・購買行動に関する情報と、その収集方法について、解説をしていきます!
目次[非表示]
- 1.Z世代とはどんな世代?
- 2.Z世代のライフスタイル・購買行動の調べ方は?
- 2.1.インターネット上のオープン情報を調べる
- 2.2.官公庁の調査レポートを調べる
- 2.3.雑誌情報を調べる
- 2.4.市場調査会社に新たに調査を依頼する
- 3. Z世代のライフスタイル・購買行動を知るためのおすすめ情報源3選!
- 4.まとめ
- 5.関連記事のご紹介
Z世代とはどんな世代?
Z世代が育った環境として、総務省の「情報通信白書」にまとめられているスマーフォンの普及率を例にとって見てみます。
出所)総務省「通信利用動向調査」よりMDB作成
スマートフォンの普及率は、2010年頃から急激に上がり、今から10年前の2012年に、約50%に達しました。その後も普及率は上がり続け、2001年生まれが中学生の頃には70%、高校生の頃には、80%を超えています。
生まれたときから身近にインターネットがある世代を「デジタルネイティブ」とも呼びますが、このデータからも、Z世代がこれまでの世代とは異なり、スマートフォンなどの通信機器が身の回りにあるのが当たり前、という環境で育ったことが分かります。
Z世代のライフスタイル・購買行動の調べ方は?
Z世代のライフスタイル・購買行動を、自分で収集する場合に、どのような方法があるのかについて解説します。
ライフスタイルや購買行動を調べる方法としては、①インターネット上のオープン情報を調べる、②官公庁の調査レポートを調べる、③雑誌情報を調べる、④市場調査会社に新規調査を依頼する、の4つの方法があります。
インターネット上のオープン情報を調べる
Googleなどの検索エンジンで「Z世代 ライフタイル」「Z世代 意識調査」などのキーワードで検索すると、国やシンクタンク、調査会社など、さまざまな機関のレポートや分析データがヒットします。Z世代のライフスタイル・購買行動に関する調査には、以下のような情報源があります。
■Z総研
「Z総研トレンド通信」
Z世代を研究対象としたシンクタンク機関であるZ総研が、「YouTubeの視聴頻度」や「洋服を買う場所」、「新しい音楽との出会い方」など、あらゆる観点で実施した調査結果を公開しています。
■博報堂生活総研
「2,000人のスマホ内データから考える、Z世代の「推し」文化と「世界観」とは」
同機関が過去に実施した「スマートフォン・SNS内の保存データ調査」をもとに、自身の好きな芸能人やキャラクターを応援する「推し文化」の広まった背景や、若者が大切にしている世界観など、「若者の変化」について深掘りしています。
官公庁の調査レポートを調べる
Z世代を始めたとした、若者や子どもの意識については、官公庁でも調査が行われています。内閣府の「子供・若者の意識に関する調査」では、人生観・充実度、他者との関わり方、将来像といった7つの項目に分けて1万のサンプルを集計し、公開しています。
このほかにも、冒頭でご紹介したスマートフォンの普及率のように、製品やサービスの市場を時系列で整理することで、Z世代が過ごしてきた環境の理解につながることもあります。
雑誌情報を調べる
特定業界の専門紙誌とは異なり、「Z世代」だけを取り扱った雑誌や新聞を見つけることは難しいです。そこで参考になるのが、消費のトレンド情報です。日経BP社の「日経トレンディ」や小学館の「DIME」では、現在の流行や、その流行の背景、今後の予測などが掲載されています。
また、化粧品業界の業界新聞である「週刊粧業」や、食品業界の業界新聞である「日本食糧新聞」など、業界新聞もあわせてチェックすることで、さらに細かな動向も把握することができます。
これらの情報のなかから、特に若者の間で話題になっているような商品やサービスをチェックすることがおすすめです。
市場調査会社に新たに調査を依頼する
先にご紹介した方法で期待する情報にたどり着くことができなかった場合、また、情報量が多く、取りまとめることが難しい場合、消費者・生活者調査を行っている会社に依頼をするという方法もあります。公開情報を幅広く集めて、整理・分析するということに加え、独自モニターへのアンケート調査やインタビューを通して、オリジナルな情報を収集し報告する形式をとっており、より深い情報を取得したいといった場合に有効な手段になります。
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Z世代のライフスタイル・購買行動を知るためのおすすめ情報源3選!
弊社が運営するマーケティング・データ・バンク(MDB)でも、メンバー企業様からZ世代のライフスタイル・購買行動に関する調査相談を数多くいただいております。ここでは、弊社の情報コンサルタントが厳選した「Z世代のライフスタイル・購買行動」に関するおすすめ情報源を3つご紹介します!
おすすめ情報源① 情報処理と消費行動
●Z世代の情報処理と消費行動 ニッセイ基礎研究所 2020.1.29
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=63536?site=nli
ニッセイ基礎研究所が公開しているレポートです。Y世代(ミレニアルズ)との違いについても触れたうえで、Z世代の価値観のもとになっている経済や社会の変化についてまとめています。
今回ご紹介しているレポートのほかにも、「スマホ時代の動画視聴の3つの特徴」や「ジェネレーションαの時代」など、若者をテーマとしたレポートを公開しています。
おすすめ情報源② Z世代の金銭感覚
●20 代の金銭感覚についての意識調査 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 2021.1.14
https://www.smbc-cf.com/news/datas/chousa_210114.pdf
週刊粧業が毎年実施している、20代~30代の女性を対象にした「もとめる化粧品・日用品」に関するアンケート結果レポートです。毎年テーマが設定されており、2021年は生活シーン別(朝・昼・夜・休日)の化粧品・日用品の使用実態がまとめられています。
アンケート調査結果のほかに、各企業の戦略や研究開発動向などもまとめられています。
おすすめ情報源③ トレンドチェックに欠かせない雑誌
●日経トレンディ 日経BP社
日経BP社が毎月発刊している、「トレンド」に関する情報雑誌です。2021年12月号では、2021年のヒット商品と2022年のヒット予測がまとめられています。さらに、2022年1月号では、2020-2030年の予測が掲載されています。商品やサービスを紹介するだけでなく、「SNSを通じた、若者での流行がきっかけ」といった、ヒットの背景にも言及されているため、トレンド情報のチェックに欠かせない雑誌です。
まとめ
今回は、Z世代のライフスタイル・購買行動の調べ方について解説しました。Z世代は、「デジタルネイティブ」とも呼ばれるように、スマホやSNSを常に利用している世代です。これまでの世代とは異なり、今のZ世代のライフスタイルや、購買行動をしっかりと把握し、その特徴にあったアプローチが必要となります。
弊社マーケティング・データ・バンク(MDB)にも関連資料は豊富に取り揃えていますので、もっと詳しく調べたい方や、有益な情報源を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。MDBメンバー企業の方はすぐに調査をご相談いただくことも可能です。
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