バイオプラスチックの市場規模は?市場動向の調べ方を徹底解説!
近年、特に注目されている「バイオプラスチック」。海洋プラスチックごみによる環境汚染は世界的な問題であることや、脱炭素社会への流れが加速していることを契機に、バイオプラスチックへの関心は高まっております。
今回は、バイオプラスチックに関する最新マーケット情報と、その収集方法について、解説していきます!
目次[非表示]
- 1.バイオプラスチックの市場規模
- 1.1.バイオプラスチックの定義
- 1.2.バイオプラスチックの世界市場
- 1.3.バイオプラスチックの日本市場
- 2.バイオプラスチックの市場動向の調べ方は?
- 2.1.インターネット上のオープン情報から調べる
- 2.2.官公庁統計、業界団体情報から調べる
- 2.3.業界専門情報から調べる
- 2.3.1.専門業界誌・調査会社等から調べる
- 2.3.2.個別企業情報
- 2.4.市場調査会社に新たに調査を依頼する
- 3.バイオプラスチック市場を知るためのおすすめ情報源3選!
- 4.まとめ
- 5.関連記事のご紹介
バイオプラスチックの市場規模
まず、現状のバイオプラスチック市場の状況がどのようになっているか、世界と日本の2つの視点から調べました。
バイオプラスチックの定義
「バイオプラスチック」は「バイオマスプラスチック」と「生分解性プラスチック」の総称であることを、まずは押さえておきましょう。
バイオマスプラスチックは、植物などの有機資源(バイオマス)を原料に製造されるプラスチックです。一方、生分解性プラスチックは、微生物によって生分解されるプラスチックで、最終的には水と二酸化炭素に分解されます。
つまり、バイオマスプラスチックはバイオマスという「原料」、生分解性プラスチックは生分解という「機能」に着目したプラスチックであるということを覚えてください。
バイオプラスチックの世界市場
世界におけるバイオプラスチックの生産能力は、2023年のデータでは、201万9,000トンでした。内訳は生分解性プラスチックが、100万8,000トン、バイオマスプラスチックが101万1,000トンとなっております。
2029年におけるバイオプラスチックの生産能力予想は、2023年の約3倍にあたる、572万6,000トンにも達すると予測されており、継続的な成長が見込まれています。
出所:Bioplastics market data European Bioplastics https://www.european-bioplastics.org/market/よりMDB作成
バイオプラスチックの日本市場
日本におけるバイオプラスチックの国内出荷量は、公開データの範囲では、日本バイオプラスチック協会が2020年に算出した推計値が最新です。2019年度の国内出荷量の内訳はバイオPETが1万8,000トン、バイオPAが6,500トン、バイオPEが1万1,000トン、その他バイオマスプラスチックが1,850トン、PLAが5,000トン、その他生分解性プラスチックが4,300トン、計4万6,650トンでした。
出所)バイオプラスチック概況 環境省 2020.5,22 よりMDB作成
日本政府は、2021年1月に「バイオプラスチック導入ロードマップ」を策定し、2030年までにバイオマスプラスチックの国内導入量約200万トンという高い目標値を設定しています。バイオプラスチック製品の優先的な市場導入や、技術・用途開発、生産設備強化に向けた支援体制の活発化が想定され、市場は引き続き拡大していくことが予想されます。
バイオプラスチックの市場動向の調べ方は?
次に、バイオプラスチックの市場動向や主要プレイヤー情報、今後の市場予測情報を、自分で収集する場合にどんな方法があるのか?について解説します。
バイオプラスチックのマーケット情報で重要な市場規模、企業シェア・予測等を調べる方法としては、①インターネット上のオープン情報から調べる、②統計情報から調べる、③専門業界情報から調べる、④市場調査会社に新規調査を依頼する、の4つの方法があります。
インターネット上のオープン情報から調べる
Googleなどのウェブブラウザで「バイオプラスチック 市場規模」、「バイオプラスチック 業界動向」などのキーワードで検索すると、多くの記事情報がヒットします。この記事情報を辿っていくと、市場調査レポートの発行元が発表しているプレスリリースや、国や業界団体、シンクタンクが発表している無料の調査報告書が見つかります。これらの情報を見ることで大きな潮流はどなたでも把握できます。
官公庁統計、業界団体情報から調べる
信頼できる情報源として、第一に国の統計があげられます。その次に業界の企業が加盟している業界団体の情報です。該当の統計があれば、そこで市場規模の情報が入手できます。
インターネット等で、バイオプラスチックやバイオマスプラスチック、生分解性プラスチックなどのキーワードで業界団体や関連の官公庁サイトを探し、統計情報があるかを確認、その中にバイオプラスチックの情報の有無を調べます。
官公庁・国際機関
日本では現状めぼしい統計データが官公庁から出ておりません。経済産業省の生産動態統計にて、「プラスチック」または「プラスチック製品」の統計がありますが、原料(バイオマス)や機能(生分解性)別の統計はとられていません。
官公庁においては、バイオプラスチック市場拡大のための政策を策定中であるため、何か新しい動向や情報が出てきていないか、定期的にチェックしていきましょう。
業界団体
業界団体として、日本バイオプラスチック協会があります。バイオプラスチックに関する情報源の基本として、必ず見ておくべき団体でしょう。併せて、日本有機資源協会もチェックしておくべき団体です。
ここに挙げた2つの団体、日本バイオプラスチック協会と日本有機資源協会は、それぞれバイオプラスチックやバイオマス商品の認証も行っているので、ここから発信される情報は定期的にチェックしておきましょう。
また、世界的にこの業界をリードしているのはEuropean Bioplastics(欧州バイオプラスチック協会、以下EUBP)という団体です。EUBPは1993年にドイツで発足し、現在はバイオプラスチックバリューチェーンの川上から川下まで70社以上の企業が参画、中には日本企業も加入しています。環境政策の本場、欧州にてバイオプラスチック市場拡大のために様々な啓発・活動をしている団体です。EUBPの動きも漏れなくチェックしておくべきです。
業界専門情報から調べる
専門業界誌・調査会社等から調べる
「バイオプラスチック 新聞」、「バイオプラスチック 雑誌」などで検索をし、出てくる業界専門誌のサイトなどから情報を入手するという方法もあります。
バイオプラスチックに関係する専門業界誌としては、プラスチックエージ社の「月刊プラスチックエージ」や、化学工業日報社の「化学工業日報」などがあります。
また、調査会社としては矢野経済研究所がバイオプラスチックに関しての定期的な調査を実施しており、その内容は定期刊行物の「ヤノレポート」で見ることもできます。
個別企業情報
話題になっている企業のサイトや、決算発表情報の内容を確認すると、有用な情報が記載されていることもあります。国内では三菱ケミカルやカネカといった企業がこの業界をリードしている存在で、各社のサイトをチェックすると、業界の課題、新技術の開発、決算見通しなどがわかります。中期経営計画なども公開されていますので、市場予測する上での有益な参考情報となります。
市場調査会社に新たに調査を依頼する
先に紹介した方法で期待する粒度の情報が入手できなかった場合、また情報が多すぎて取りまとめるのが難しい場合には、市場調査会社にアドホック調査を依頼する選択肢があります。公開情報を幅広く集め、整理・分析することに加え、有益な情報を保有する業界関係者・有識者等を探索し、インタビューを通してオリジナル情報を収集し報告する調査方法が多いです。一般では取得が難しい情報にリーチできる可能性があります。
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バイオプラスチック市場を知るためのおすすめ情報源3選!
弊社が運営するマーケティング・データ・バンク(MDB)でも、メンバー企業様からバイオプラスチック市場に関する調査相談を数多くいただいております。ここでは、弊社の情報コンサルタントが厳選した「バイオプラスチック市場」に関するおすすめ情報源を3つ紹介いたします。
おすすめ情報源①
「2024年 世界のバイオプラスチック市場 -マスバランスで加速するバイオプラスチックの成長- 」 TPCマーケティングリサーチ 2024.9
世界のバイオプラスチック市場について、個別企業編・集計分析編別に、調査結果が記載されています。個別企業編では、バイオプラスチックを展開する企業の企業概要、製品展開状況、売上高、提携状況、研究開発動向、等の調査結果がまとめられています。集計分析編では個別企業への調査結果を統合し、市場全体を分析しています。
おすすめ情報源②
「生分解性プラスチックの開発と市場 」 シーエムシー出版 2024.5
技術編と市場編に分かれ、技術編では、生分解性プラスチックの高機能化に向けた取り組みが記載されています。市場編では、国内外のプラスチック規制や脱プラスチックに向けた取り組み、各種生分解性プラスチックの動向が記載されています。
おすすめ情報源③
「令和5年度バイオプラスチック及び再生材利用の促進に向けた調査・検討委託業務報告書 」 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(環境省) 2024.3
https://www.env.go.jp/content/000249043.pdf
環境省では、プラスチック資源循環の加速化に向けた支援をしており、その一環として、再生プラスチック・バイオプラスチックに関する調査を委託しています。その調査結果である本書では、バイオプラスチック及び再生材等について、368ページに亘り論じています。バイオプラスチックの研究開発、製造動向、導入状況。同、関連規制・施策。同、ライフサイクル全体における環境負荷、原料の持続可能性等について、国内外の調査結果が記載されています。
まとめ
今回は、バイオプラスチックの市場動向の調べ方について解説しました。世界的にはもちろんのこと、日本も政府が主導となって市場の拡大が予想されるこの市場は、今後ますます目が離せなくなっており、情報収集の重要性が増してきています。
弊社マーケティング・データ・バンク(MDB)にも関連資料は豊富に取り揃えていますので、もっと詳しく調べたい方や、有益な情報源を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。MDBメンバー企業の方はすぐに調査をご相談いただくことも可能です。
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