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半導体の市場規模は?市場動向の調べ方を徹底解説!

近年の世界的なインフレ・利上げ、日本においては地政学的リスクの高まりや継続した円安の影響を受け、半導体需要は低調に推移しています。一方、明るい兆しとして、半導体メーカーの在庫調整が一巡したことや、セット生産に回復基調であることが挙げられます。また、世界規模で行われる生成AI関連への旺盛な投資や、自動車の電動化・ADAS化の進展により、半導体需要は増加傾向にあります。特に生成AI関連の成長スピードは驚異的で、今後の半導体市場の伸長を牽引すると見込まれます。

当コラムでは、当該市場に関心のあるビジネスパーソン向けに、半導体に関する最新マーケット情報と、その収集方法について、解説していきたいと思います!

目次[非表示]

  1. 1.半導体市場の現状
    1. 1.1.半導体の市場規模
  2. 2.半導体の市場動向の調べ方は?
    1. 2.1.インターネット上のオープン情報から調べる
    2. 2.2.官公庁統計、業界団体情報から調べる
      1. 2.2.1.官公庁・国際機関
      2. 2.2.2.業界団体
    3. 2.3.業界専門情報から調べる
      1. 2.3.1.専門業界誌・調査会社等から調べる
      2. 2.3.2.主要企業情報
    4. 2.4.市場調査会社に新たに調査を依頼する
  3. 3.半導体の市場を知るためのおすすめ情報源3選!
    1. 3.1.おすすめ情報源① 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編・企業編
    2. 3.2.おすすめ情報源② 台湾工業年鑑
    3. 3.3.おすすめ情報源③ 週刊東洋経済 エヌビディアの猛威 半導体覇権
  4. 4.まとめ
  5. 5.関連記事のご紹介

半導体市場の現状

まず、半導体の市場状況がどのようになっているか、半導体の市場規模を調べました。

半導体の市場規模

世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)によると、2023年の世界の半導体市場の市場規模は約5,268億ドル(前年比 91.8%)と発表されています。


出所)WSTS Semiconductor Market Forecast August 2024 世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)よりMDB作成

半導体製品分野別では、集積回路が最も多く全体の8割以上を占めており、その後、オプトエレクトロニクス、個別半導体、センサと続いています。2023年は、個別半導体以外は減少しており、特に集積回路は前年比90.3%と半導体市場低調の要因となっています。

生成AI関連投資を背景に、2024年から再拡大が予測されており、半導体市場の売上高は、2024年は約6,112億ドル、2025年には約6,876億ドルに達するとみられています。


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半導体の市場動向の調べ方は?

半導体のマーケット情報で重要な市場規模、企業シェア・予測等を調べる方法としては、①インターネット上のオープン情報から調べる、②統計情報から調べる、③専門業界情報から調べる、④市場調査会社に新規調査を依頼する、の4つの方法があります。

インターネット上のオープン情報から調べる

Googleなどのウェブブラウザで「半導体 市場規模」、「半導体 市場予測」などのキーワードで検索すると、多くの記事情報がヒットします。この記事情報を辿っていくと、市場調査レポートの発行元が発表しているプレスリリースや、国や業界団体、シンクタンクが発表している無料の調査報告書が見つかります。これらの情報を見ることで大きな潮流はどなたでも把握できると思います。

官公庁統計、業界団体情報から調べる

信頼できる情報源としては、第一に国の統計があげられます。その次に業界の企業が加盟している業界団体の情報です。該当の統計があれば、そこで市場規模の情報が入手できます。

インターネット等で、半導体、パワーデバイスなどキーワードで業界団体や関連の官公庁サイトを探し、統計情報があるかを確認、その中に半導体の情報があるかを調べます。

官公庁・国際機関

半導体の統計ですと、経済産業省の生産動態統計に「電子管、半導体素子及び集積回路」という分類があり、データとしては集積回路やフラッシュメモリといった個別品目別での記載となっています。

世界全体の半導体の動向・分析については、世界の半導体企業のメンバーによる「世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)」が毎年統計データを発表しています。

業界団体

業界団体では、一般社団法人電子情報技術産業協会 JEITAが、WSTS日本協議会の作成した統計資料を掲載しております。データ自体は世界半導体統計(WSTS)が発表したデータになりますが、掲載されている資料は日本語での記載となります。

その他、海外では、米国半導体工業会 Semiconductor Industry Association(SIA)、欧州半導体産業協会 European Semiconductor Industry Association(ESIA)などの業界団体がありますが、いずれもデータ自体は世界半導体統計(WSTS)のデータを引用しております。


業界専門情報から調べる

専門業界誌・調査会社等から調べる

「半導体 新聞」、「半導体 雑誌」などで検索すると、専門業界紙誌のサイトがみつかりますので、そこで半導体の情報を検索するという方法もあります。半導体という単体でのキーワードでもよいですが、「半導体 市場推移」「半導体 売上高 ランキング」「半導体 ○○(具体的な企業名) 動向」といったキーワードの組み合わせで検索してみるというのも調べ方のポイントになります。ヒットしてきた電子デバイス産業新聞、EE Timesなどのサイトでも最新のニュース、規制動向のニュース等も読めますし、企業シェアや企業ランキング、市場予測の情報などもヒットしてくる場合もあります。

半導体は話題のテーマですので、様々な調査会社が半導体についての調査レポートを各種発刊しています。市場規模や予測だけでなくマーケット情報全般が網羅的に把握できます。価格相場は1冊数万円~数十万円するものまでさまざまですが、その分野に特化して取りまとめられていますので、購入を検討されてもよいかもしれません。

主要企業情報

話題になっている企業のサイトや、決算発表情報の内容を確認すると、有用な情報が記載されています。最大手企業になっている台湾の台湾積体電路製造(TSMC)の投資家向け情報では、四半期ごとに半導体のサイズ別収益を発表しており、企業動向を把握する有益な情報となります。


市場調査会社に新たに調査を依頼する

先に紹介した方法で期待する粒度の情報が入手できなかった場合、また情報が多すぎて取りまとめるのが難しい場合には、市場調査会社にアドホック調査を依頼するという選択肢もあります。公開情報を幅広く集めて、整理・分析するということに加え、有益な情報を保有する業界関係者・有識者等を探索し、インタビューを通してオリジナルな情報を収集し報告する形式をとっており、一般では取得が難しい情報にリーチできる可能性があります。


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半導体の市場を知るためのおすすめ情報源3選!

弊社が運営するマーケティング・データ・バンク(MDB)でも、メンバー企業様から半導体に関する調査相談を数多くいただいております。ここでは、弊社の情報コンサルタントが厳選した「半導体市場」に関するおすすめ情報源を3つ紹介いたします。

おすすめ情報源① 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望 市場編・企業編

富士キメラ総研 2024.2

株式会社富士キメラ総研が発刊している半導体関連の調査レポートです。市場編と企業編の複数巻構成になっています。CPUなどの半導体デバイスから、FI-WLPなどの半導体パッケージ、シリコンウェハなどの半導体関連材料まで、半導体に関連する幅広い品目の情報が収録されております。市場編では、調査セグメント別の世界市場の規模・予測、調査対象品目別の製品動向や価格動向、メーカーシェア等が記載されています。企業編では、企業別の予測値や、半導体事業の状況、製品供給先情報等が記載されています。半導体市場について市場編・企業編別で網羅的に調査されてまとまっています。2017年から発刊され、最新版は2024年版です。


おすすめ情報源② 台湾工業年鑑

台湾産業研究所 2024.9

台湾産業研究所が毎年発行している資料です。台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとして、台湾は半導体産業の一大拠点となっております。資料内では、産業全体に関する内容のほか、企業別の情報や具体的な数値データを用いた統計情報なども記載されております。最新版は2024年版となります。


おすすめ情報源③ 週刊東洋経済 エヌビディアの猛威 半導体覇権

東洋経済新報社  2024.8.5

時価総額が一時世界一となったエヌビディアを中心に半導体業界の「今」が語られています。また半導体業界の現在地として、世界半導体売上高推移、企業別売上高ランキング、製品別シェアなどを図解しております。今後、半導体市場の伸長にかかせないAI向けデータセンターの日本国内MAPや、日本企業の昨今の取り組み、日本株・米国株別に半導体株ランキングの記載もあります。


まとめ

今回は、半導体の市場動向の調べ方について解説しました。生成AIへの注目が高まり、電気自動車の一層の普及に伴い、今後、半導体需要が高まる見込みです。半導体は、生成AI、電気自動車以外にも、様々な用途で用いられており、市場動向は関連ビジネスに大きな影響を与えます。そのため、多くの企業の関心が高い分野で、市場を把握するための情報は多く提供されています。

弊社マーケティング・データ・バンク(MDB)にも関連資料は豊富に取り揃えていますので、もっと詳しく調べたい方や、有益な情報源を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。MDBメンバー企業の方はすぐに調査をご相談いただくことも可能です。

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