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半導体の市場規模は?市場動向の調べ方を徹底解説!

近年需要が急拡大した電気自動車や産業機械向けの半導体は依然として供給不足である一方で、スマートフォンやノートパソコンの出荷低迷、構成上メモリーを多く使うため、結果として半導体需要を下支えしてきたデータセンターへの投資抑制により、2023年の半導体市場は4年ぶりに縮小すると予測されています。このように不安定な半導体市場に関して多くの方が今後の普及見通しや市場規模など最新の市場動向を把握するための情報収集を積極的にされているのではないかと思います。

当コラムでは、そのようなビジネスパーソン向けに、半導体に関する最新マーケット情報と、その収集方法について、解説していきたいと思います!

目次[非表示]

  1. 1.半導体市場の現状
    1. 1.1.半導体の市場規模
  2. 2.半導体の市場動向の調べ方は?
    1. 2.1.インターネット上のオープン情報から調べる
    2. 2.2.官公庁統計、業界団体情報から調べる
      1. 2.2.1.官公庁・国際機関
      2. 2.2.2.業界団体
    3. 2.3.業界専門情報から調べる
      1. 2.3.1.専門業界誌・調査会社等から調べる
      2. 2.3.2.主要企業情報
    4. 2.4.市場調査会社に新たに調査を依頼する
  3. 3.半導体の市場を知るためのおすすめ情報源3選!
    1. 3.1.おすすめ情報源① 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望
    2. 3.2.おすすめ情報源② 台湾工業年鑑
    3. 3.3.おすすめ情報源③ 週刊エコノミスト ここで勝つ!半導体・EV・エネルギー
  4. 4.まとめ
  5. 5.関連記事のご紹介

半導体市場の現状

まず、半導体の市場状況がどのようになっているか、半導体の市場規模を調べました。

半導体の市場規模

世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)によると、2021年の世界の半導体市場の市場規模は約5,559億ドル(前年比 126.2%)と発表されています。


出所)WSTS Semiconductor Market Forecast August 2022 世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)よりMDB作成

半導体製品分野別では、集積回路が最も多く全体の8割以上を占めており、その後、オプトエレクトロニクス、個別半導体、センサと続いております。2021年はすべての製品で増加しており、なかでも、個別半導体、センサ、集積回路はどれも前年比125%以上を記録しました。

2022年以降も引き続き増加するとみられており、半導体市場の売上高は、2022年は約6,332億ドル、2023年には約6,624億ドルにまで達するとみられています。


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半導体の市場動向の調べ方は?

半導体のマーケット情報で重要な市場規模、企業シェア・予測等を調べる方法としては、①インターネット上のオープン情報から調べる、②統計情報から調べる、③専門業界情報から調べる、④市場調査会社に新規調査を依頼する、の4つの方法があります。

インターネット上のオープン情報から調べる

Googleなどのウェブブラウザで「半導体 市場規模」、「半導体 市場予測」などのキーワードで検索すると、多くの記事情報がヒットします。この記事情報を辿っていくと、市場調査レポートの発行元が発表しているプレスリリースや、国や業界団体、シンクタンクが発表している無料の調査報告書が見つかります。これらの情報を見ることで大きな潮流はどなたでも把握できると思います。

官公庁統計、業界団体情報から調べる

信頼できる情報源としては、第一に国の統計があげられます。その次に業界の企業が加盟している業界団体の情報です。該当の統計があれば、そこで市場規模の情報が入手できます。

インターネット等で、半導体、パワーデバイスなどキーワードで業界団体や関連の官公庁サイトを探し、統計情報があるかを確認、その中に半導体の情報があるかを調べます。

官公庁・国際機関

半導体の統計ですと、経済産業省の生産動態統計に「電子管、半導体素子及び集積回路」という分類があり、データとしては集積回路やフラッシュメモリといった個別品目別での記載となっています。

世界全体の半導体の動向・分析については、世界の半導体企業のメンバーによる「世界半導体市場統計 WORLD SEMICONDUCTOR TRADE STATISTICS(WSTS)」が毎年統計データを発表しています。

業界団体

業界団体では、一般社団法人電子情報技術産業協会 JEITAが、WSTS日本協議会の作成した統計資料を掲載しております。データ自体は世界半導体統計(WSTS)が発表したデータになりますが、掲載されている資料は日本語での記載となります。

その他、海外では、米国半導体工業会 Semiconductor Industry Association(SIA)、欧州半導体産業協会 European Semiconductor Industry Association(ESIA)などの業界団体がありますが、いずれもデータ自体は世界半導体統計(WSTS)のデータを引用しております。

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業界専門情報から調べる

専門業界誌・調査会社等から調べる

「半導体 新聞」、「半導体 雑誌」などで検索すると、専門業界紙誌のサイトがみつかりますので、そこで半導体の情報を検索するという方法もあります。半導体という単体でのキーワードでもよいですが、「半導体 市場推移」「半導体 売上高 ランキング」「半導体 ○○(具体的な企業名) 動向」といったキーワードの組み合わせで検索してみるというのも調べ方のポイントになります。ヒットしてきた電子デバイス産業新聞、EETimesなどのサイトでも最新のニュース、規制動向のニュース等も読めますし、企業シェアや企業ランキング、市場予測の情報などもヒットしてくる場合もあります。

半導体は話題のテーマですので、様々な調査会社が半導体についての調査レポートを各種発刊しています。市場規模や予測だけでなくマーケット情報全般が網羅的に把握できます。価格相場は1冊数万円~数十万円するものまでさまざまですが、その分野に特化して取りまとめられていますので、購入を検討されてもよいかもしれません。

主要企業情報

話題になっている企業のサイトや、決算発表情報の内容を確認すると、有用な情報が記載されています。最大手企業になっている台湾の台湾積体電路製造(TSMC)の投資家向け情報では、四半期ごとに半導体のサイズ別収益を発表しており、企業動向を把握する有益な情報なります。


市場調査会社に新たに調査を依頼する

先に紹介した方法で期待する粒度の情報が入手できなかった場合、また情報が多すぎて取りまとめるのが難しい場合には、市場調査会社にアドホック調査を依頼するという選択肢もあります。公開情報を幅広く集めて、整理・分析するということに加え、有益な情報を保有する業界関係者・有識者等を探索し、インタビューを通してオリジナルな情報を収集し報告する形式をとっており、一般では取得が難しい情報にリーチできる可能性があります。


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半導体の市場を知るためのおすすめ情報源3選!

弊社が運営するマーケティング・データ・バンク(MDB)でも、メンバー企業様から半導体に関する調査相談を数多くいただいております。ここでは、弊社の情報コンサルタントが厳選した「半導体市場」に関するおすすめ情報源を3つ紹介いたします。

おすすめ情報源① 先端/注目半導体関連市場の現状と将来展望

富士キメラ総研 2021.9

株式会社富士キメラ総研が発刊している半導体関連の調査レポートです。CPUなどの半導体デバイスから、FI-WLPなどの半導体パッケージ、シリコンウェハなどの半導体関連材料まで、半導体に関連する幅広い品目の情報が収録されております。各品目に関して、世界市場の規模、予測、また企業別の予測値や、企業別事例、用途別の予測値が網羅的に調査されてまとまっています。2017年から発刊され、最新版は2021年版です。


おすすめ情報源② 台湾工業年鑑

台湾産業研究所 2022.9

台湾産業研究所が毎年発行している資料です。台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとして、台湾は半導体産業の一大拠点となっております。資料内では、産業全体に関する内容のほか、企業別の情報や具体的な数値データを用いた統計情報なども記載されております。最新版は2022年版となります。


おすすめ情報源③ 週刊エコノミスト ここで勝つ!半導体・EV・エネルギー

毎日新聞出版  2022.8

国内外の関連企業について、シェア情報や技術情報、今後の動向などが記載されており、主要企業の現状に関する情報を確認いただけます。また、材料、製造装置、半導体製造受託といったバリューチェーンごとに参入している企業名が記載されている他、引き続き高い需要が見込まれるクルマに必要とされる半導体要素についても、分かりやすい図などで記載されております。


まとめ

今回は、半導体の市場動向の調べ方について解説しました。電気自動車や5Gなどの普及に伴って需要が高まり、対中問題などによって引き起こされた半導体不足は、様々なビジネスに対する影響が非常に大きい状況です。そのため、この分野は動向を把握するための情報は多く提供されています。

弊社マーケティング・データ・バンク(MDB)にも関連資料は豊富に取り揃えていますので、もっと詳しく調べたい方や、有益な情報源を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。MDBメンバー企業の方はすぐに調査をご相談いただくことも可能です。

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