自動運転の市場規模は?市場動向の調べ方を徹底解説!
自動運転市場は現在急速に成長している注目分野です。主要な自動車メーカーやテクノロジー企業が自動運転技術の開発に注力しており、自動運転技術の進化が、従来の自動車産業に革新をもたらす可能性があります。
今回は、今後ますますの成長が期待される自動運転に関する最新マーケット情報と、その収集方法について、解説していきます!
目次[非表示]
- 1.自動運転の市場規模
- 1.1.自動運転の定義とレベル
- 2.自動運転の市場動向の調べ方は?
- 2.1.インターネット上のオープン情報から調べる
- 2.2.官公庁統計、業界団体情報から調べる
- 2.3.業界専門情報から調べる
- 2.3.1.専門業界誌・調査会社等
- 2.3.2.個別企業情報
- 2.4.市場調査会社に新たに調査を依頼する
- 3.自動運転市場を知るためのおすすめ情報源3選!
- 3.1.定期的に見ておくべき自動運転関連のニュースメディア 「自動運転LAB」
- 3.2.自動運転の最新動向を徹底解説 「2022年版 自動運転システムの現状と将来予測」
- 3.3.自動運転車向けの機器や部品に関する情報源はこれ! 「自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術」
- 4.まとめ
- 5.関連記事のご紹介
自動運転の市場規模
まず、現状の自動運転市場の状況がどのようになっているか、自動運転の定義とレベルから見ていきましょう。
自動運転の定義とレベル
自動運転とは、人間が運転操作を行う必要がなく、自動的に走行する車両のことを指します。自動運転は、人間の運転による事故の削減や、渋滞解消・緩和、燃費向上など、多くのメリットが期待されています。
自動運転のレベルには、以下のように5つの段階があります。これは、米国運輸省の国家道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration 、NHTSA)が分類し発表しているもので、現在はこの分類が先進国の共通認識となっています。
自動運転レベル及びそれを実現する自動走行システム・運転支援システムの定義
出典:内閣府 SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「自動走行システム研究開発計画」
国交省「主要なASV技術の概要および自動運転関連用語の概説」を参考に、MDB作成
レベル2,レベル3には各種の先進安全運転車(ASV)技術があります。そのうちの車線逸脱抑制維持支援の技術が搭載された乗用車の日本での2021年の生産台数は127万台で、総生産台数の約60%になります。
▼マーケティング情報の収集テクニックは下記の資料でも解説しています。
自動運転の市場動向の調べ方は?
次に、自動運転の市場動向や主要プレイヤー情報、今後の市場予測情報を、自分で収集する場合にどんな方法があるのか?について解説します。
自動運転のマーケット情報を調べる方法としては、①インターネット上のオープン情報から調べる、②統計情報から調べる、③専門業界情報から調べる、④市場調査会社に新規調査を依頼する、の4つの方法があります。
インターネット上のオープン情報から調べる
Googleなどのウェブブラウザで「自動運転 市場規模」、「自動運転 業界動向」などのキーワードで検索すると、多くの記事情報がヒットします。この記事情報を辿っていくと、市場調査レポートの発行元が発表しているプレスリリースや、国や業界団体、シンクタンクが発表している無料の調査報告書が見つかります。これらの情報を見ることで大きな潮流はどなたでも把握できると思います。
官公庁統計、業界団体情報から調べる
信頼できる情報源としては、第一に国の統計があげられます。その次に業界の企業が加盟している業界団体の情報です。該当の統計があれば、そこで市場規模の情報が入手できます。
インターネット等で、自動運転や、ADASなどのキーワードで業界団体や関連の官公庁サイトを探し、統計情報があるかを確認、その中に自動運転の情報があるかを調べます。
官公庁統計
自動運転市場は今まさに研究開発中の領域で、まだそこまで一般化していないこともあり、政府統計としてはまだ情報が乏しいのが現状です。ただ、経産省と国交省が主催して「自動走行ビジネス検討会」が2015年に設立され、そこが年に1回のペースで報告書を挙げているので、自動運転市場の最新動向や国の方針などを確認するためにはチェックしておくべき情報です。最新版は2022年の、『自動走行ビジネス検討会報告書version.6』となっています。
また、国土交通省のASV技術普及台数調査も見ておくべき調査資料です。国産車・輸入車双方の先進安全自動車(ASV)の普及台数を平成22年から毎年取り続けており、内容も、ASV技術を一つひとつ細かく分類して、普及台数を割り出しているので、自動運転市場を調査するにあたって、信頼できるデータソースの一つだと言えます。
業界団体
自動運転関係の業界団体はいくつかありますが、注目としては「MONETコンソーシアム」があります。こちらはトヨタとソフトバンクの合弁会社が立ち上げた団体で、自動運転を始めとした様々なモビリティイノベーションを実現することを目的にしています。そのため異業種の参加も多く、2023年3月時点で720社を超える規模となっています。
もう一つ注目団体としてはJR東日本が2017年に立ち上げた「モビリティ変革コンソーシアム」も見ておくべきでしょう。企業だけでなく大学など120を超える団体が集まり、未来の公共交通についてオープンイノベーションを創出しようとしております。すでに、自動運転バスの実証実験なども行われています。
業界専門情報から調べる
専門業界誌・調査会社等
「自動運転 新聞」、「自動運転 雑誌」などで検索をし、出てくる業界専門誌のサイトなどから情報を入手するという方法もあります。
自動運転に関係するニュースは、大注目キーワードですので様々な新聞・雑誌で特集など組まれていますが、有力業界新聞としては、「日刊自動車新聞」があります。
また、調査会社としては自動車業界を専門としている総合技研などの調査データが充実しています。
個別企業情報
話題になっている企業のサイトや、決算発表情報の内容を確認すると、有用な情報が記載されていることもあります。やはりトヨタ、日産、ホンダといった自動車メーカー企業がこの業界をリードしているので、これらのサイトなどをチェックすると、業界の課題、新技術の開発、決算見通しなどの情報もわかります。決算予報や、中期経営計画なども公開されていますので、予測を考える上での有益な参考情報となります。
また、注目企業としては、自動運転システムを開発しているスタートアップ「ティアフォー」です。世界初のオープンソースの自動運転OS「Autoware」は世界500社以上に採用されており、自動運転のOSとしては世界トップシェアを誇っています。今後、さらなる自動運転の普及に向けて成長を続けていく企業ですので、自動運転の動向を読むうえでは欠かせない企業となります。
市場調査会社に新たに調査を依頼する
先にご紹介した方法で期待する情報にたどり着くことができなかった場合、また、情報量が多く、取りまとめることが難しい場合、市場調査会社に依頼をするという方法もあります。公開情報を幅広く集めて、整理・分析するということに加え、有益な情報を保有する業界関係者・有識者等を探索し、インタビューを通してオリジナルな情報を収集し報告する形式をとっており、より深い情報を取得したいといった場合に有効な手段になります。
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自動運転市場を知るためのおすすめ情報源3選!
弊社が運営するマーケティング・データ・バンク(MDB)でも、メンバー企業様から自動運転市場に関する調査相談を数多くいただいております。ここでは、弊社の情報コンサルタントが厳選した「自動運転」に関するおすすめ情報源を3つご紹介します!
定期的に見ておくべき自動運転関連のニュースメディア 「自動運転LAB」
https://jidounten-lab.com/category/news
国内外の自動運転に関連するニュースを扱っているWEBメディア(運営:株式会社ストロボ)です。毎日どんどんと新しいニュースや動きが出てくる業界ですので、このようなニュースメディアは毎日チェックし、最新トレンドを見逃さないようにすべきです。
自動運転の最新動向を徹底解説 「2022年版 自動運転システムの現状と将来予測」
総合技研 2022.2
日本および世界主要地域の自動運転システム市場を調査し、自動運転実用化ロードマップ、主要部品およびセンサ市場情報、自動運転システムの関連業界および企業の紹介、国内および海外のカーメーカーの動向などを提供している一冊です。今後の自動運転関連事業のマーケティング戦略立案のためには、目を通しておきたい資料になっています。
自動運転車向けの機器や部品に関する情報源はこれ! 「自動運転車に向けた電子機器・部品の開発と制御技術」
技術情報協会 2022.6
自動運転車に搭載される電子機器や部品、特にセンサ開発動向、周辺状況のセンシング技術と車両制御技術の最新情報が載っています。より安全で高精度な自動運転に向けた研究、開発事例が1冊に凝縮されていますので、ぜひチェックしていただきたい情報源となっています。
まとめ
今回は、自動運転の市場動向の調べ方について解説しました。日本国内のみならず、全世界的に市場拡大、技術発展しているこの市場は、今後ますます目が離せなくなっており、情報収集の重要性が増してきています。
弊社マーケティング・データ・バンク(MDB)にも関連資料は豊富に取り揃えていますので、もっと詳しく調べたい方や、有益な情報源を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。MDBメンバー企業の方はすぐに調査をご相談いただくことも可能です。
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